2018.10.16 Tuesday

第4回「嵐山で商売したい」って言ってくれるような嵐山を残したい

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タケ

1989年7月11日生まれ。立命館大学「dig up treasure (dut)」出身。在学中はチームEO-CENCEに所属、Double Dutch Delight Japan 2011では見事優勝を果たしている。現在は、京都有数の観光地でもある嵐山にて、うどん専門店「自家製麺 新渡月」を営む。

根本的に枠組みの中で動くのが嫌やった。

ダブルダッチをやっている子の中には、自分で事業を興したいって子も多いのかもね。

それがおれの周りではめっちゃ少なくてびっくりしてる。

あまり聞かない?

いないなー。ましてや飲食やろうなんてやつは誰一人聞いたことないな。飲食やりたいやついたら、ちょっとでも教えられることあるかもしれへんかな。
融資の受け方とか。経営の仕方とか。食材のこととか。

第2回でも話には出てたんやけど、「新渡月」での仕事を始めるまでの経緯というか。
タケは就職活動もしてたわけで。そんな中、「新渡月」を継ぐことがミッションだと感じられるまでの経緯や気持ちの変化を教えてもらえたら。

外の世界を知らんとなと思って就活をやっててんけど、どうにもこうにも自分にフィットしてる感がなかったかな。
頭で考えて動くタイプじゃなく、直感で動いちゃうタイプやから。どの企業に行っても、全然肌にあわんかったな。たぶん、根本的に枠組みの中で動くのが嫌やった。
風通しがいい環境で、叩かれても、出る杭打たれてもいいから、自分の能力を遺憾無く発揮できる環境が良かったな。
今になってそう思うけど、その時は直感で動いてるから。「全然ちげえ」って。

“風通しがいい環境で、叩かれても、出る杭打たれてもいいから、自分の能力を遺憾無く発揮できる環境が良かったな。”

嵐山を背負って「新渡月」を背負って、いろんなところでいろんなお客さんを飲食で笑顔にする

自分でやっていこうと。

そうそう。それで第2回の話に繋がる。
嵐山でお客さんに笑顔で帰ってもらうってのは、ずっと永遠の課題やし、そこを怠っては絶対にあかん部分やけど、嵐山から外に出て行く企業っていうのが今無くて。
嵐山で商売始めた人はずっと嵐山で商売続けはるから、それはそれで嵐山の個性に繋がるしいいことなんよ。
やけど、資本を持った外の企業が嵐山でどんどんお店を始めてて、地元で商売やってる人はそういう企業に土地を貸して退いていってるのが、おれの考えてる嵐山の課題で。

“資本を持った外の企業が嵐山でどんどんお店を始めてて、地元で商売やってる人はそういう企業に土地を貸して退いていってるのが、おれの考えてる嵐山の課題で。”

嵐山から外に行く人は少ないけど、外から嵐山に入ってくる人は多いと。

そうやね。だからその逆をいきたいなと思って、嵐山から外に飛び出して。
嵐山を背負って「新渡月」を背負って、いろんなところでいろんなお客さんを飲食で笑顔にするのが次の目標かな。
ざっくりしてるけど。けどその道に進んでいったら明確になっていくんやろうね。いまモヤモヤしてるものが取り払われて。

嵐山の中にあるひとつのお店が嵐山に対してできることはもちろんあるけど、それだけだとできないこともきっとあるもんね。

「新渡月」が嵐山のPRになるってところまでもっていけたらおれは最高やなと思う。嵐山を知らん人もいっぱいいるから。
「竹林ってこんだけ綺麗なんやでー」「秋の嵐山めっちゃ綺麗やでー」とか。「天龍寺の庭園やばいぞー」とか。
そんな風に、嵐山のことを調べてもらうきっかけが「新渡月」やったらすげー嬉しいかな。
それに向けて今は動き出してる感じだね。

そうなればすごく素敵なことだね。

お土産なんかも、ネットでも買えるから嵐山来んでも買えるやんって。そうじゃないと思うねんな。
創作うどん作ったのも、嵐山来てもらわないと食べれへんようなうどんを作りたかった。きつねうどんとかは、まあどこいっても食えるから。
メニュー的に京都っぽさはあんまりないけど。それでも行きたいと思ってもらえるような店じゃないとあかんと思う。

経験値と資金を稼いで、もっかい嵐山に戻ったら何か面白いことできんちゃうかなって

嵐山から外に、って話だったけど、話せる範囲で今タケが考えている今後のイメージを聞いてもいい?

まずは京都の他の土地でやってみること。
そこで右往左往あるやろうけど。経験値と資金を稼いで、もっかい嵐山に戻ったら何か面白いことできんちゃうかなって。
嵐山を掲げて、他所で商売したい気持ちもあるけど、経験積んだら嵐山にアウトプットしたい。
その視点でやってる人ってあんまりいいひんから。

そうなんだ。

なんかおもろいことできるんちゃうかな。

「楽をしたい」といったら語弊があるかもしれないけど、タケほど理想を求め続けるのがしんどくなっちゃう人も多いんじゃないかな。
自分もそうなんだけど、理想に近付こうとするとその途中に乗り越えないといけない壁がたくさんあるから。
「なんかもういいや」っていう気持ちについついなりがち。タケの這い上がっていく力は昔からすごいと思ってたな。

諦めが悪いだけちゃうかな。

なかなかそこまでの人を見ない。「そこまで言っちゃうかー」って思うことがよくあったけど、でも最終的にはそこに行き着いてるから。
タケがそう言うのなら、不思議と嵐山もそうなっていく気がするよ。

そうかな。自分の子供ができたときに「嵐山で商売したい」って言ってくれるような嵐山を残したいって思うな。

(おわり)

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