2020.1.22 Wednesday

第6回 みんなのおかげなんだ

KO-YA

乱縄11代目・FeAts-G出身。大学卒業後からプロダブルダッチチーム「REGSTYLE」に加入し、現在に至るまでプロとして活動。2017年からDOUBLE DUTCH CONTEST WORLDで優勝し世界3連覇を成し遂げる。ダブルダッチマンの取材・デザインを務めるアキノリと同じチームで、インタビュアーのイケポンとは他大の同期。

この企画はダブルダッチの歴史を人伝いに辿っていく企画です。
「ダブルダッチをはじめたきっかけになった人」をどんどんつないでいけば、最初にダブルダッチをはじめた人に辿り着くのではないか、という超アナログ企画。
KO-JIからバトンを託されたKO-YAのインタビューも最終回。紆余曲折を乗り越えて栄光を掴み取った彼がラストに語ったのは、屈託のないみんなへの感謝のことばでした。

3連覇までの道のり

イケポン
そこから、3連覇をしようと決めたのはいつだったんだろう?

コーヤ
2017年のCONTESTで1発目を取れたら、連覇を狙うぞって思ってた。昔から前人未到のことを成し遂げたいっていう気持ちがあったからね。でもとにかくまずは世界チャンピオンにならなきゃ、1個目に集中しなきゃって。

DDCJF2017 REG-STYLE

イケポン
そうだね。今年の3連覇目は、「REGが勝つでしょ」っていう雰囲気でもあったんじゃない?

コーヤ
そうだね、一生懸命その雰囲気を作るように大会前から努力した。大会前からもう闘いは始めてたんだよね。それも戦略だった。

イケポン
2017、2018年と比べるとデモの雰囲気が変わったなってみんな思ったんじゃないかなと思うんだけど、どうかな?
今までの2回はいわゆる“プロっぽさ”を出しにいってたのに対して、今年は自分たちの内面を出していこうっていう風に見えたんだよね。

コーヤ
なるほど。でもオレらの感覚ではどっちかというと逆かも。オレは、だけど。
1発目、2発目はとにかくオレらが持ってるスキル的なもの全部出そうって感じ。世界チャンピオンになろうぜっていうだけの、今考えると薄いものだったんだ。3連覇目は本当に見ている人たちを楽しませる、見ている人達を引き込ませるっていうところにすごくフォーカスした。それこそがプロマインドなのかなって思って。
そのプロマインドはたしかにオレらの内面からくるものだから、イケポンが感じたものも正解かもしれない。

DDCW2018 REGSTYLE

イケポン
「プロマインド」。

コーヤ
オレは去年から「COOL & FUNNY」をテーマに普段の営業もしていて。格好良さと面白さを兼ね備えたところに、人は惹きつけられるんじゃないかなと思っていたんだよね。格好つけてるだけじゃ人は近くに来てくれない、見てる人に親近感が湧かないから。格好良くてすごいのに、面白くて楽しいってところにお客さんは声を出したくなると思うのね。

イケポン
確かにそうかも。

コーヤ
メンバーみんながそのマインドを持ってるから、営業のノリもどんどん良くなっていったし、あのパフォーマンスが生まれたんじゃないかな。

イケポン
営業から来たものだったんだ。

コーヤ
それはすごく大きい。だからたくさんの営業を繋いでくれてるマネージャーのマイさんの力が凄く大きい。いつもREGのことを想ってくれるからオレらもオレららしくいられるし。マイさんのお陰様。

イケポン
そうなんだね。日頃のお客さんとのやりとりは、今回コンテストに出場していたチームの中ではREGが断トツに多いだろうしね。

コーヤ
そうだね。常に対峙してる人のことを考えてきたね。

そして3連覇へ

DDCW2019 REGSTYLE

イケポン
最初の30秒静止は、どういう意図で?

コーヤ
あれはね、攻めたよね。

イケポン
攻めたよね。全部が最後へのフリなんだろうなーずるいよなーって、後から見返して思ってたんだけど(笑)。

コーヤ
あれはね、音がそうさせてくれたんだよね。やっぱりオープニングは奇抜なことしたいじゃん?
オレ自身がジャッジしててオープニングで「おっ!」と思わせるチームって、だいたい上位に上がってくると思ってるし、オープニングはすごく大事にしたいんだよね。

イケポン
うんうん。

コーヤ
オープニングの音をKEITAが12月に出してくれたんだよね。KEITAは今渋谷のDJ Bar Bridgeってとこで仕事もしてて、常に音を聞く生活をしてる。音の中にもさ、空気感を一気に変えれるものってあるじゃん。あいつはそこに敏感で。

イケポン
見てるんだもんね。その曲で人がどんな風に動いて変わっていくかを、いつも。

コーヤ
そうだね。KEITAはもともと音への感覚も研ぎ澄まされた奴でもあるし、その度にShazam*していて。12月に「KO-YAさん、いいのあった!これ使えるかもしれない!」って。音聞いてみたら「ヤベー!」ってなった。

*Shazam
流れている音楽を、スマートフォンの音声認識機能でアーティスト・曲名・歌詞を調べることができるアプリ

イケポン
「これだーっ!」って時のやつだ。

コーヤ
最初は出だしの音で動いてみようかって試行錯誤もしたんだけど、結果「下手に動かずにビタ止まりじゃない?」って。あの音を最大限に活かすために、あの結果になったね。

イケポン
2連覇してきてるREGだからこそ、できる使い方でもあるよね。全く長く感じない。

コーヤ
そうだね。前年度チャンピオンっていう強みも活かしたかったね。だから衣装もテーマは「王者」だったし。

イケポン
キング感あったね。

コーヤ
「オレらは前年度チャンピオンなんだぞ」というより「3連覇した人達ってどういう衣装ですか?」っていうふうに、逆算して考えた衣装だね。

イケポン
なるほど。

コーヤ
衣装を提案してくれたのはYUIさんだね。アーティストとして、身なりのセンスはYUIさんが抜群だからね。

イケポン
そうなんだ。オーダーメイドしたのかな?

コーヤ
そう。レグがベルギーで優勝した時と同じところで生地は作ってもらって。そこに金色のパーツを買って、ちまちまみんなでボンドでつけて。あれ手作りなんだよ。

イケポン
そうなんだ!確かにみんな柄が違ったもんね。

コーヤ
めちゃくちゃ大事だよね。衣装と髪型は超大事。

イケポン
そうだよね。

みんなのおかげなんだ

イケポン
…これ何の企画か忘れかけてたけど、ダブルダッチを始めたきっかけはTATSUYAさんってことであってるよね(笑)?

コーヤ
そうだね(笑)。

イケポン
こういう機会に、KO-YA個人として話しておきたいことってある?

コーヤ
めっちゃあるよ。まずはやっとスタートラインに立てたってことと、オレがこれまでうまくダブルダッチ業界にいられてるのは本当に周りの人たちのお陰だから、その感謝だね。
この先はこれからの活動をお楽しみにってとこだけど、ここまでは本当に周りの人たちがいてくれたから。そのおかげで今もプロをやれてる。その感謝を伝えたいなあ。客観的にオレのことを見ても言っちゃうもん、「KO-YA、周りに恵んでもらって運良いね、そのこと忘れんなよ」って。

イケポン
もう1人のKO-YAが?

コーヤ
そう、もう1人のKO-YAが。まあでも、とにかくめげずにやり続けてきた自分のことは褒めてあげたいところもあるけどね。

イケポン
そうだね。

「KO-YA、周りに恵んでもらって運良いね、そのこと忘れんなよ、って」

コーヤ
でもやっぱりまずはユウタロウ、ユウヤがあんなに誘ってくれなかったら、まず乱縄に行く機会もなかったし。今でも乱縄11代目をはじめ、同期のみんなに会えるとがんばろうって思える。
ミツノリとかも早めに子供できて頑張ってるし、関西同期のTAKEなんかも、うどん屋本気でやっててめっちゃ刺激もらえるし、イケポンとこうやって話せてるのも嬉しいよ。

イケポン
こちらこそありがとう。

コーヤ
TATSUYAさんが「お前みたいなやつ嫌いじゃないから」って言ってくれなかったら乱縄に入ってなかった。乱縄のこと完全にナメてた後輩に「絶対入れよ」って言ってくれるの嬉しいじゃん。それがなかったらダブルダッチを選んでなかったから、本当に感謝だよね。
今でもアツい想いを持っているTATSUYAさんといると嬉しくて。一緒にダッチ楽しめて、色んな話ができる時はありがたい。一生一緒にふざけて熱くいたい兄さんだね。

イケポン
うん。水をくれたこと以上に、だね(笑)。

コーヤ
ほんとにそう!
SEIJI兄、CANさん、YU-KIさんと一緒にしていた夜中のダブルダッチは、「ダブルダッチって楽しい」って思わせてくれた。練習しなくても、ただくっちゃべってるだけでも自分の刺激になったんだよね。そこが自分のダブルダッチの原点かなって思う。

SEIJI兄は本当にオレにとってずっと絶対的な存在。初めて見たときの衝撃から何も変わらない。オレは小さい頃から兄ちゃんがほしくて、年上の人といることが多かったんだけど、本当に兄貴として慕える人を持てたことが嬉しい。一番オレを認めてくれて、オレらしさを一番引き出してくれた人。感謝っていう言葉だけではおさまらない。

SEIJI兄とは必ず何かを一緒に成し遂げる。それはお互い一回も諦めてはいないよ。

CANさん、YU-KIさん、とは「Blackism」っていうチームをつくって、当時フリーロープなんて文化はダッチ界にはなかったけど、オレらはhiphop classicのmix CDをずっと流しながら本当に夜中まで踊ってロープを跳んでた。オレにとってめちゃくちゃ幸せな時間で、完全にオレの大切なルーツだね。

イケポン
入りたての時の先輩って、やっぱり破壊力あるよね。

コーヤ
超ある。しかもあの3人は特に格好良かったから。

CANさん、YU-KIさんと、同期のYUMA、HIROTAKAと一個下の弟KOJIとも「ism」としてパフォーマンスつくったのもめっちゃ大事な思い出だね。最近会えてないけど、YUMAとの時間もバイクで色んなところ行ったり、濃かった。

Brilliant Night EAST vol.3 ism

コーヤ
KOJIに関しては、この企画の一個前のKOJIのインタビューでも分かると思うけど、本当に本気で乱縄に誘った奴だね。 KOJIのインタビュー内容を見ながら、ちょっとジーンとしたよね(笑)。
KOJIとも会った時からこいつとは乱縄を引退しても一緒にいることになるだろうなって思った!この「起源を辿る旅」に出てきた、TakumAmacchiKEITAはKOJIからの縦の繋がりで、今はみんな後輩って感じはなく兄弟の感覚で一緒にいる事が多いね。これからもずっとアホやっていくんだと思う。

https://www.instagram.com/p/B0h55z5A8xj/?utm_source=ig_web_copy_link

イケポン
ブラザーだね。

コーヤ
大学時代のFeAts-Gのメンバーは、ダブルダッチの大切なところに気づかせてくれた。チームっていいなって本当に思わしてくれた大事な存在。今でもyuiとか会えると安心するし、アキノリと一緒にいると昔と変わらずずっとふざけて笑ってる。イベントに未だにいてくれると嬉しいし、お父ちゃん(ヒロタカ)は今やMC-FAtherとして世界大会のメインMCだからね。今でも一緒にシーンにいれることは嬉しくて、三連覇の優勝コールをお父ちゃん(ヒロタカ)からしてもらった時は、胸がジーンとしたね。

…名前を出し始めたらキリがないくらい、いろんな人に感謝があるんだけど。

イケポン
そうだよね。

コーヤ
最後に、今ダブルダッチを好きで、やってくれてる人たち「このままダブルダッチ頑張って続けようぜ!」って思う。オレも頑張ってこのまま続けていくし、一緒に楽しくやっていきたいから、それぞれの人生があるけど頑張ろうぜって。

…かな。こんなとこでしょうか。もっともっといっぱいあるんだけど!

(おわり)

取材・編集:イケポン
バナーデザイン:アキノリ
撮影:ヤマダイ