2018.12.18 Tuesday

第5回 本能的に欲しているもの

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RYO

1990年4月8日生まれ。立命館大学BKCキャンパス「Fusion of Ganbit」出身。現役時代は独自の世界観を表現した「HUMPTY DUMPTY」に所属し、DOUBLE DUTCH DELIGHT JAPAN 2011に出場。卒業後は、クリエイティブ業界を目指して専門学校へ。その後株式会社amanaに就職。現在は、プロデューサー兼プランニングディレクターとして、様々なクリエイティブコンテンツを手がける。

好きなはずのコレをガンガンやればやるほどお金と向き合うというか、お金のことを考えますね。

ダブルダッチマンを再開しようと思った時に、一つ思ったことがあって。お金をもらってやるものに、ハマるというか、ダブルダッチのように狂ったように取り組むっていうあの感覚は味わえないんじゃないかと思ってさ。ダブルダッチも全部自由だったから楽しかったと思うんだ。金には大してならなかったけど。でも金にしようとしないから楽しいんじゃないかなってのが自分の中の一つの仮説で。

なるほど。うんうん。

自分が本当に楽しいことはお金にならなくても当たり前なんじゃないかなと。そもそも自分が楽しいと思うことと、人が何かしてもらった時に払うものであるお金をくっつけようとするから窮屈になるんじゃないかなって。

その辺難しいですよね。なんか僕も結局社会人になって、好きなはずのコレをガンガンやればやるほどお金と向き合うというか、お金のことを考えますね。お金とはなんぞやって。

“その辺難しいですよね。なんか僕も結局社会人になって、好きなはずのコレをガンガンやればやるほどお金と向き合うというか、お金のことを考えますね。お金とはなんぞやって。”

やりたかったことが叶ってしまった喪失感があったりはしていて。

今お金関係なく、クリエイティブ関係なく、やりたいことってある?

今ですか?仕事も関係なく?

そう、時間とお金があったらやりたいこと。例えば1ヶ月ボーンって休みもらえたら。

やっぱ海外行きたいですね。

あー海外だ。

でも本当にそれは最近僕の悩みですね、どちらかというと。すごいやりたかったんですよコレが。やりたかったことが叶ってしまった喪失感があったりはしていて。最近シェアカー借りて車乗ったりするのにハマったりとか、小っちゃいことはたくさんあるんですけどね・・・。

一番大きなところが叶ってしまったが故に、だね。

“やっぱ海外行きたいですね。”

はい。でも本当に自分を表現するっていうものは、ダブルダッチの時の方ができていたし、クリエイティブの範囲でも専門学校の課題とかの方がそれができてたんですよね。

あーなるほど。

それでいうと、個人名義の自主制作物とか、例えばアーティストとして作品を発表するとか、ですかね。やっぱり音楽とかダンスとか、何故か惹かれちゃうんですよね(笑)。でもそれはダブルダッチに戻っていってしまってるってことではなくて、映像・写真・建築とかいろんな創造物や芸術 を見てきた結果、1周回って音楽やダンスのような表現方法の面白さを再認識しています。

最近読んだ本で、アイスランドだったっけな・・・金融破綻が起きてハイパーインフレにも関わらず、CDの売り上げは落ちなかった、むしろちょっと伸びたっていうようなことが書いてあったんだよね。だから音楽って人間が本当に必要としてるものなんじゃないかって。

うん、なるほどなるほど。何かもっと本能的に欲しているものなんじゃないかってことですよね。

そうそう。もしかしたらその本の言いたかった文脈とズレてるかもしれないけど、自分なりにはそう解釈したっていう話。

ダブルダッチのデモの半分は音楽で決まるというか。

これは僕のダブルダッチ持論なんですけど、ダブルダッチのデモの半分は音楽で決まるというか。いや、もっとって言ってもいいくらいほぼ音楽なんじゃないかって思うんです。
技がうまいどうこう、ダンスがうまいどうこうも、音が見てる人の体感値の7〜8割くらい占めてるんじゃないかな、くらいに思っていて、音楽の魅力は一度探ってみたいですね。

自分もムービーを作ろうと思った時にBGMに合わせて作るってことをずっとやってきたんだけど、音楽に引っ張られすぎて、これは本当に映像表現なのかなって最近思ってきて。音楽に引っ張らせて誤魔化してるだけなんじゃないかなってふと思ってさ。そもそも趣味に毛が生えたようなものだから、映像を語るような身分でもないんだけど。それくらい音楽ってパワーがあると思うし、僕は映像のことをもっと勉強したいなと思ったりしてます。

もうぽんさん映像やったらいいじゃないですか(笑)。

(笑)。でもダブルダッチと映像表現の共通点ってあるなあとは思ってて。基礎知識を持ってれば、そこから先はその人のセンスと人間性なんじゃないかって。ダッチも映像も。

一緒ですね。

基礎がちゃんとできているのは必要だけど、そこからはその人の人間性というか、その人から湧き上がってくるニオイみたいなもの。

“音楽の魅力は一度探ってみたいですね。”

映像は確かにそういう内面的なところまで表れてきますよね。僕の今の仕事はそもそも作れる?ってところから来るんですよね。だから右脳的に直感で何かを感じて表現してっていうマインドよりも、左脳的に、これってネットワークこうなってるからこうしたらできるな、とか論理的に詰めていけるところが多かったりするんですよね。

左脳的に。

そうです。

もっと自分の内面と向き合うような作品も作れたほうが今のりょうにとっては面白いのかもね。

そうかもしれません。久しぶりにお話できてよかったです。でもなんだかんだ言って充実してますね。楽しいことやってると思いますし、仕事なのか遊びなのかわかんないですし、これでしか生きてないんで。

いいことだねえ。

飽きないかが怖いって感じはしますね。飽きちゃったらどうするんだろうとは思います。

その時は・・・その時考えよう(笑)。

ははは(笑)。

(おわり)